スウィート・アラカルト

食後は別腹クレープ!

太陽と乙女もどき

「いい加減ブログを更新せねばならない」

 

この想いで机上にノートとシャープペンシルを並べたのだが、気づけばこちらを読み耽っていた。

www.shinchosha.co.jp

やはり森見先生の書く文章は面白い。大変リズミカルである。森見先生といえば「夜は短し歩けよ乙女」「有頂天家族」等の小説が有名であるが、こちらはエッセイ集である。「とりあえず、書く」というエッセイにて、小説の書き方について述べられており、それが特に興味深かった。

思いついた断片をでたらめに書きならべ、腕組みして睨んで、それらを効率良く使える物語は何か、と考える。三題噺みたいなもので、うまくいけば、断片と断片をつなぐ糸が見える。そうして見切り発車。この時点では、テーマのようなものは存在しない。

出典元:森見登美彦「太陽と乙女」109ページ

小説ではなくブログの話になってしまうが、私はいつも、最初から最後までの流れをガチガチにしてから書いていた。この方法の場合、決まってしまうと簡単だが、辿り着くまでが大変である。実際、いつも途中で挫折してばかりであった。そのため、森見先生のこの書き方が新鮮であった。

丸一日部屋に籠もって机に向かうのは集中力があるからではなく、机に向かって手を動かさなければ集中できないからだ。だから電車や喫茶店で書いたり、構想を練ったりできる人が羨ましい。

出典元:森見登美彦「太陽と乙女」110ページ

静かな空間で机に向かっていないと集中できない。これについては、森見先生と同じであった。なのでブログを書く際には自室に引き籠ることになるのだが、ここ数か月、集中できない環境になっており困っている。

その原因となっているのは、自担のポスターである。春のリペコンにて購入した松島聡さんのポスターであるが、未だに慣れない。ちらっと視界に入るだけで動揺してしまうが、何せ狭い部屋であるため、回避することはほぼ不可能である。それならばポスターを剥がしてしまえば良いのだが、太陽たる彼の存在を日陰に追いやることなど言語道断である。そのため乙女もどきである自分は、いつもフワフワしてしまっているのであった。

 

あと一か月で沼に落ちてから一年である。いい加減に慣れるべきである。